最近の歌手は本当にうまい(ポップスのハナシです)。
技術が、一昔前に比べて段違いである。
それは我々ボイストレーナーの出現も、
一役買っているのかもしれません・・・が、
前にも言いましたが、
技術が、感性を超えてしまっている人が多いように感じます。
確かにうまい。
でも、もう一度聞きたいと思わない。
いまの曲についていけてないだけ・・・?
・・・ではないと思う。
レコーディングの技術や、周辺機器も
日進月歩。
どんどんよくなる。
そしてどんなジャンルのどんな曲が、歌詞が売れるかに、
みんな頭を悩ませる。
情報があふれ(過ぎ)ているから、
どんな曲が売れるかを追っているうちに、
みんな同じようなものになる。
なぜ泣いたようなシャウトをする?
なぜ裏声のファルセットに激しくひっくり返る?
意味がない声を使わないで欲しいと思う。
(ただしその声を出すテクニックはすばらしい)
くさいセリフを正面からかっこよく、
さわやかに、にこやかに歌える人はいるだろうか?
いや、きっといるんだろうが、
世に出てこれるだろうか?
いきなりクラシックの話になりますが、
バッハの「ヨハネ受難曲」
というのがあります。
これを名匠、カール・リヒターが率いた
ミュンヘン・バッハコア(合唱団)と
ミュンヘン・バッハ管弦楽団が
演奏しています。
実はこのバッハ・コア、アマチュアの団体にして、
録音史上最高のヨハネ受難曲を残しています。
リヒターが組織した、この合唱団は、
声の幅や深さといったものは、
東京芸大の学生コーラスに完敗です。
でも演奏は圧勝です(というか比べるのも失礼)
19歳の春、それまでバッハにあまり興味がなく、
宗教曲には特に無関心であった私が、
あっというまに引き込まれた
リヒターのヨハネ受難曲。
クラシックは10分聞くのも苦痛だった私が、
学生時代、毎日のように約2時間、
真夜中にぶっ通しで聞き倒していました。
(朝起きたらパチスロね)
このバッハコアは時にイエスを責めたてる鬼気迫る
群集・暴徒と化し、
時には運命共同体(?)のようなコラールを聞かせる。
それをリヒターが、それまでの常識や定石にとらわれない
指揮で完全に操る(というか恐るべき信頼関係があるに違いない)。
例えば、曲の終わりの和音を
「どこまで伸ばすんや〜」というくらい伸ばす。
でも「納得」の一言。
歌詞の意味すら分からなかった、ド素人の私をして、
納得させられたのだ。
話を戻すと、このバッハコアを越える、
合唱を聞いたことがないのだ(いや、他にそんなに聴いてはないが・・・)。
確かに技術はほかの団体に劣るかもしれない。
しかし!
「技術を越えたなにか」しか、
人を本当には感動させることができないことを、
バッハ・コアは教えてくれているのだ。
翻ってポップス。
技術ありき、売れそうな曲ありき、
売れそうな歌詞ありき・・・
まさに音楽の使い捨て状態。
直球勝負を望みます。
中村あゆみのようなかっこよさ。
スターダスト・レビューのような
いらん飾りを廃した直球勝負のうまさ。
こんな歌手たちはもう出てこないのか?
(↑私の個人的な趣味!?)
そんな中で期待しているのが
ア○オ君です。
頼む、化けてくれ!!!
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