2017/04/24

身体で感じ取る力「身体は臨戦態勢、頭は豊かに」

ボイストレーナーの浜渦です。

現代はネット社会になり、
直接電話することすら少なくなってきました。
その結果、感じるのではなく「読む」ことばかりに腐心してしまっているように感じます。

良い発声、良い呼吸は必要ですが、
それが感性と繋がっていなければ、
「手段の目的化」となりかねません。

子供の頃、鬼ごっこやかくれんぼも、
全身を研ぎ澄まして、息を殺して、また弾ませて、必死に、
「鬼はどこか」と必死にやっていました。
それこそ命がけで、、、
しかし、その行為自体はいたって平和的であって、
頭の中は充実して豊かであるわけです。

たかが遊びはだということは子供にだってわかっています。
それでも本気で大げさに言えば命がけで遊ぶ。
それには頭の感性ではなく、
身体で感じる感性が大活躍したわけです。
動物は言うに及ばず、人間という動物も、それを持って生まれてくるわけです。

身体を研ぎ澄ますことでしか感じ取れないもの、
全身で全方向の空気を感じることでしか生まれない感覚があるのです。
身体は臨戦態勢、頭は豊かに冷静かつ自分が見えている状態。


それは音楽家のみならず、全ての表現者、人間に根源的に必要なことでしょう。

しかし、私は大変危惧しています。
多くの現代人が、全身を研ぎ澄まして遊ぶことを忘れてしまっているのではないかと。
その結果、自分の身体で危険を感じられず、
耳に入ってきた、とりわけ心地の良いものだけを信じ、
動物的な感性を失いつつあるのではないかと。

動物的な感性と、体系的に整えられるルール・理性があって初めて芸術ではないでしょうか?
もちろん、動物的な感性が「人間らしさ」として最初にあって、
ルールはその上にあるはずです。

しかし、あらゆるものがルール優先となり、
人間らしさ、まさに人間のほとんどを占める身体を無視したものになってしまっているのではないか。
私はボイトレや歌唱のレッスンで、
うまく「聴こえる」ようなものは提供しません。

誤解を恐れずに言えば、上手かろうが、少々下手だろうが、
「ああ、いいなあ!」とルールや正しさでは量れないものを、
生徒さんには身につけて欲しいのです。


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